警視庁第十九課 『小さな探偵誘拐事件』

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 季節は移り変わって冬になり、吹く風は身を切るようだ。  そして、鍋が美味しい季節になった。  食道楽でもある明烏(あけがらす)遊星(ゆうせい)は、湯気を立てる鍋を前に、そう思った。  第十九課の三名、森嶋(もりしま)湊人(みなと)、明烏遊星、益城(ましき)翔大(しょうた)は、翔大の家で鍋を囲んでいた。  というのも、きっかけは遊星の一言。 「最近寒くなってきたし、鍋でもしようよ」  その提案に、湊人と翔大も賛成し、三人は今に至る。
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