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湊人は警視庁を出たところで追いつき、翔大の袖を掴む。
「翔大、分かってるだろ。関係者は捜査に加われない。そして十九課は、要請がなければ捜査が開始できない。……たとえ、行方不明事件でも」
翔大は分かってると呟く。
「それでも俺は、あの子らを放っとくことはできん」
翔大は湊人の手を振り切り、雑踏の中に消えていった。
「翔大……」
湊人の手は、ゆらゆら揺れる風船を掴もうとするかのように、目に見えない何かを探っていた。
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