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「香澄さん。あなたのお子さんですよ? 心配じゃないんですか」
香澄はパーマのかかった髪をくしゃくしゃとかきむしり、扉をバンと閉めた。
「どうやら、ネグレクトの疑いは充分にあるな。むしろ確信に変わった」
「せやろ。やけど、ここで話が聞けんとなると、どこ当たればええんやろな」
「行方不明になった子供たちの名前を教えてくれ。そこから色々調べてみよう」
翔大は名前を書いたメモを渡した。
「圭悟、有里、涼介の三人か。了解」
湊人は、どこかに電話をかける。
「……頼んだ」
「電話の相手、小晴ちゃんやろ」
翔大の言葉に、湊人は目を丸くした。
「当たり前だ。下谷は捜査一課の刑事だろ。俺たちより何かしら情報が集まるだろう」
「今の発言聞いたら、小晴ちゃん泣くで……」
湊人は首を傾げた。
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