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ぷちん、ぷちん、ぷちん、と、上から順に丁寧にちぎってゆく。
ボタンがちぎられる毎に、衛の大きな掌ではだけられてゆく肌。
彼が、何をしようと考えているか解からない陽ではなかった。それでもじっと動かず、まるで初めてのように身を固くして震えていた。
やがて全てのボタンをちぎってしまうと、衛は耳元でさまよわせていた唇を、ようやく陽の顔に近づけて来てくれた。
「衛……先生」
その言葉ごと味わうように、秋月は柔らかな陽の唇を吸った。軽く吸って離し、彼が拒絶しない事を確認すると、深く貪った。
大人のディープ・キスを、陽はすでに知っていた。咥内に忍び込んできた衛の舌に自分の舌を絡ませると、愛おしげに擦り付けてきた。
誰がこいつに、こんな事を教え込んだのやら。
そう思うと、妬けた。
唇を離すと陽はもっと欲しそうな顔をしたが、嫉妬心からくる意地悪で衛はそのままはだけた首に、肩に、胸に唇を当てては吸った。
掌で、その滑らかな肌の感触をじっくり味わいながら、舌を伸ばし唾液で散々彼の肌を汚した。
ちらりと顔色を窺うと、瞼は軽く閉じうっすらと唇を開いて息をしている。悩ましげな眉根がやたら色っぽく、衛は時間をかけてたっぷり愛撫を続けていった。
時折、体が跳ねる。
衛の唇が、舌が敏感な部分を捕らえると、思わず声が漏れそうになる。
やだ。
マモル。
マモルは、先生だよね?
先生が生徒に、こんなコトしてもいいのかな?
しかし、誘ったのは自分なのだ。漏れる喘ぎを堪えようと、唇を噛んだ。まさにその時、不意打ちで衛の唇が胸の小さな乳嘴を食んだ。
「ぁあッ……」
背中を反らせたはずみで、髪が散った。いつのまにやらすっかり裸にされている素肌に、彼の髪が触れる。自分の柔らかな髪に加えて、体の上に被さってきた衛の張りのある黒髪が触れる。
「静かに」
「そん、な……無理……ッ」
ついに陽の性器に触れてきた掌の感触に、甘い喘ぎは激しくなっていった。
心地よい暖かさだった温室が、ひどく暑く感じられるようになっていた。
息は乱れ、激しく呼吸し、感極まって身をよじり、陽の喘ぎには、小さく声が含まれ始めていた。
「……ッ、あ。はッ、はッ、んぁ。あぁっ……」
彼の性器を巧みに扱き上げながら、衛の片手はすでにその後膣をも嬲っていた。唾液で濡らした指で、敏感な入口の襞や浅い部分を可愛がっていた。
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