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奥まで挿れたまま、衛は細かく動いた。際から奥へ、ではなく、奥から最奥へ。古いソファの上で、あまり激しく動くと危険だ。悦い時に壊れでもしたら、全くの興醒めだ。
それに、今日の陽には優しくしてあげたかった。晴れやかな、門出の日なのだ。その思い出を、痛みと苦しさで台無しにしたくはなかった。
ゆっくり、深く。
細かく、速く。
抉り、捻って、押し込み、突き上げる。
その身体の奥、さらに奥。前立腺から精嚢まで拓かれた陽は、快楽と歓びに震えていた。
「あ、んぁッ、あっ、あっ、あぁん!」
やだ。気持ち悦い。初めて。こんなの、初めて。
は、とそこで陽は、急に悲しくなった。
「マモル、が……ッ」
「ん?」
「マモルが。衛先生、が、初めての人なら、よかった、の、に……」
ぽろり、と大粒の涙がこぼれた。
初めて、心から愛した人と結ばれたのに。
だのに、この身体は清くはない。ありとあらゆる手垢にまみれた、汚れた身体。
「苦にするな。俺に抱かれるのは、初めてだろう?」
「……ッ!」
ストライドは短いのに、衛の腰突きは陽に本当の肉の悦びというものを、嫌というほど味わわせていた。下手に大きく激しく叩きつけられるより、ずっとずっと気持ち悦い。大切に扱われているんだと、心の歓びまで運んでくる。
「あぁ……ンッ。せん、せ、い。衛先生……ッ!」
「マモル、と呼べ」
正直、先生と呼ばれながら陽を抱いていると、眼の眩むような興奮が湧きあがってくる。
まだ大人になりきれていない、しなやかな心と身体を持つ少年。
教師として、大人として、大事に大切に見守ってきた橘 陽という教え子。まさかその愛が、恋愛感情になってしまうとは。
今その壁を越え、一線を乗り越えて彼を犯している。歓喜に震える細い腰に凶悪な肉棒を突っ込んで、こねくり回しているのだ。とんだ非行教師になってしまったものだ。
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