バレンタイン・イヴ

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ピンポーン、ピンポーン! そこらじゅうに響き渡るチャイム音が俺の耳にも届く。 それと同時に耳鳴りも消えた。 俺の体が平常を取り戻し、ドアが開いた時には既に臨戦態勢バッチリだった。 「お?村田……」 「邪魔するぜ」 挨拶も部屋に入る許可を得ることも省いて、ズカズカと部屋に押し入った。 「えっ、秀一?なんでお前ココに……んっ!?んんん…………あっ…………」 前日だし、チョコはまだ用意してなかったけど。 俺の要への想いをぶつけるにはコレしかない。 とっておきの、バレンタインデーキッスをお見舞いしてやった。 イヴだけどな。 フィリップに見られたって構うもんか。 むしろ見せつけてやる。
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