第1楽章 日常Diary

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scene D 岡山 リサは、摩耶を起こした後、よっぽど、気に入ったのか、あの言葉を思い出し、部屋の隅で、一人ぶつぶつ言いながら、ぎこちないポーズを繰り返していた。 花の薫りに誘われて! 世界の平和を守り抜く! D戦隊!!! 誘惑の天使、ピンク・マヤ! ただ今参上! 摩耶 ・・・・・・・。 お、、、お姉ちゃん(-_-;) 摩耶も、食事を済ませ、身支度を整える。 母 じゃあ、そろそろ、二人とも出かけるわよ。 D あっ・・、うん。 摩耶 は~~い。 3人、徒歩で出かける D それにしても、摩耶、えらく楽しそうね。 母 フフフ。 先生の事、大好きなのよね。 最初は、はずかしがっちゃって、おとなしくしてたんだけど。 華 だってさ~、先生、スッゴくカッコいいし、優しいし、 第一! 薬は飲むなって(笑)。 D ・・・・先生、男の人なんだ・・・・。 摩耶 私、薬、苦いから嫌い・・・・。 今まで、どこのお医者さんも、病気を治したいなら、とにかく、薬を飲みなさいって・・・・。 まあ、当たり前なんだけどぉ。 でも、藤岡先生は、薬はホントは毒だから、使わないんだって。 薬を使わない治療が、僕の仕事なんだ って。 ちょっと変わってるんだけど、私は好き。 D ・・・・、お父さんは、何ていうだろう・・・・。 母 毒は、言い過ぎかもしれないけど、私も薬は嫌いよ(笑)。 だって、苦いし不味いし、人間の食べ物じゃないでしょ! D ・・・・お母さんは、お母さんで、何でも知ってる割に、こういうところは、凄く単純。 頭いいのか、悪いのか、よくわからない時がある・・・・。 リサの家から、歩いて、10分位の所にある、最近出来たばかりの診療所、藤岡医院。 そして、その小さな診療所の開業医、その名も、Dr.藤岡。 後に、リサの人生を大きく変える人物である。
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