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そう言って苦笑いする先生。
「本当に……付き合ってない……の?」
「うん?付き合ってないし、今付き合ってる人居ないよ?」
「本当に……?」
「うん。本当に」
その言葉に安心した私はまた涙が溢れてきてしまって、また先生に抱き着いた。
「ちょっ、芽依子?え?なんでまた泣くの?」
慌てた様子の先生の声が聞こえる。
「噂でよがったぁぁ……ぐすっ……」
「あーあー……もう、しょうがないなぁ」
あやす様にぽんぽんと背中を叩いてくれる手が気持ちいい。
好き。
先生が……大好き。
「ぅ゛~……先生っ……好きぃ……大好きぃ……」
さらにぎゅっと抱き着くと、先生も抱き締め返してくれた。
「ん。ありがと」
暫くして、落ち着いた私はかなり盛大に先生の服を濡らしてしまっていたことに気付いて慌てた。
「あっ、先生……ごめん」
「ん?いーよ。そのうち乾くし」
全く気にしてない様子で、逆に私に大丈夫?って言って頭を撫でてくれる。
「なんか……勝手に思い込んで……大泣きして……ごめんなさい」
我に返ったら急に恥ずかしくなっちゃって……先生の顔が見られない。
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