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「今日は賑やかでよかったなぁ~!寒いから来ないかと思ったけど、
よかったよかった!」
「あ~よかったですね~でも一人はキツかったですよ…」
私は耐え切れずテーブル席に座りうなだれた。
「おい、これからお楽しみなのになんだよそのテンションは!
ホラ、まかないにするから持って行って!」
店長がお盆にのったまかないをキッチンのカウンターに置いたので、取りに行く。
「あ、オムライス…」
私のHPが50回復した。
オムライスは大好物で、特にこのお店=店長のオムライスは絶品なのだ。
ふわふわの卵の中に、ほんのりガーリックのきいたバターライス。
そしてデミグラスソースが添えてあるのだ。
が、今日はなんか趣が違う。
オムライスの表面にデミグラスソースで大きなハートが書いてあった。
「店長、これは…」
一応突っ込まないとと思い、訊いてみる。
「あぁ、それな、バレンタイン仕様だ!さ、食って食って。」
予想していた答えが出てきて安心した私はさっそくスプーンを持った。
10分くらいで完食した私は、だいぶ機嫌もよくなっていた。
「はぁ~やっぱり店長のオムライスは最高!世界一ですねぇ~」
ほわほわした表情で空の皿をキッチンに下げ、食洗機に入れた。
その時、店長がまたキッチンに行ってしまった。
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