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泣くのを我慢しながら睨みつける私に、
「帰りたくても帰れないっていうのは、別れた男が女を家に連れ込んでるからなのか?」
初対面の人に対して普通は聞かないであろうことを、その彼はストレートに聞いてくる。
「えっ?…あっいやあのっ…」
連れ込んでるわけじゃない。
他の友達も来ているはずだから、創さんと姉の二人っきりってわけでもない。
でも…
二人が家にいるのは事実で、二人に会いたくないから帰るに帰れないわけで…
というか…
ぶしつけな質問に答える必要などないのかもしれない。
だけど…
「……まぁ…そういう感じというか……」
こうも真っ直ぐに見据えられたら、答えざるを得ないというか…
「そういうことなら、普通は帰れないよな」
「えっ…」
帰れなかった私の行動を、目の前の彼が肯定する。
「これもなにかの縁、一緒に飲むか?」
帰るに帰れない私に目の前の彼は同情でもしたのか?
そんなことを言ってきた。
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