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見つめ合うこと二秒程。
恥ずかしさと緊張で動揺した私は、
「ちょちょっと、仁さん…」
視線を逸らしながら身体を離そうと、仁さんの身体を押す。
びくともしない。
「ちっ近いです。ちょちょっと離れてください」
そう言いながら仁さんの身体を再び押す。
離れようとすればするほど仁さんの腕に力が入り、身体と身体がさらに密着する。
なっなに?
なんで離れないの?
そう思っていると、
「俺と君は恋人同士だろ。ちょっとした身体の触れ合いにも慣れてもらわないと…」
私の耳元で囁くような声で、そんなことを言ってきた。
仁さんの熱い息が耳にかかる。
熱い息と一緒に仁さんの唇が私の耳に触れる。
触れたその瞬間、全身の血が身体中を駆け巡り、私の身体は熱を持つ。
外は寒くて吐く息も白い。
なのに、私の身体は熱を持ちホッカホカ。
間違いなく顔も耳も真っ赤になっているに違いない。
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