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それにしても不思議な人だったな…
冷めた感じで近づきがたいオーラを放ってるのに、見た目とは違って面倒見がよかったっていうかなんというか…
走り去っていくタクシーを見送りながらそんなことを思っていると、タクシーが角を曲がり見えなくなった。
(フゥ)って感じで息を吐きだした私は、
「……さてと…帰ろうかな…」
自分自身に言い聞かせるように、小さな声で呟く。
今の時間は十時半。
さすがにもういないよね…
姉の友達はみんな帰っているはず。
そう思いながら、家に向かって歩き出す。
でもその足取りは重い。
とぼとぼ歩いて十五分。
家に辿り着いた私は、玄関のドアを開けた。
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