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家の中に入った私は、足音を立てないようにしながら二階にある自分の部屋へと向かう。
朝帰りしたこともそうだけど、今は誰にも会いたくない。
そう思い急ぎ足で廊下を歩く私を、
「菜々ちゃん」
聞きなれた声が背後から呼び止めた。
私の動きがピタッと止まる。
うそっ…
なんでまだいるの…
今一番会いたくない人。
創さんが、
「…菜々ちゃん、昨日は…」
私に話かけてくる。
今のこの状況だけでも最悪なのに、
「…どうしたの創君?そんなとこで突っ立って…ってあれ?菜々?あんたもしかして今帰ってきたの?」
二番目に会いたくない姉まで現れ、話しかけてくる。
ホントにもう…
やだ…
これ以上ないってぐらいに最悪だ。
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