第一章

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化粧も崩れてるだろうし、二日酔いで気分も悪い。 だから、かなり酷い顔をしているはず。 こんな顔で、二人にご対面するなんて… そう思っているけれど、姉を無視するわけにもいかない私は、創さんと姉の方に振り返り、 「…うん、そう。…気づいたら朝になってて、今になっちゃった」 姉だけを見て、姉に言葉を返す。 私のその言葉を、姉はどんな風に受け取ったのか? 「気づいたら朝になっててって…あっ…余計な詮索はしないでおくね」 姉はそう言うと(フフッ)と嬉しそうに笑い、 「…大丈夫、大丈夫。菜々も、そういうお年頃だものね…」 (そうかそうか)的な目で私を見ている。 大丈夫って… なにが大丈夫なんだろうか? 確かに男と一夜を過ごしたけれど、姉の思っているような(そういうお年頃)的な過ごし方はしていない。 姉は勘違いしている。 そう思いはしたけれど、今の私には否定する気力もない。 それに… 目は合ってないけど、創さんが私をジッと見ているのがわかるから、居たたまれない。 「…私、二日酔いで気分悪いから、部屋で休んどくね」 早くこの場から逃げ出したい。
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