1526人が本棚に入れています
本棚に追加
静かな玄関に俺の荒い呼吸だけが響いてる。
全部を絞り出すように力をなくしていく俺のを最後まで扱いていた手が離れていくのを視界にいれながら、吐精したのにまだ燻る熱に智紀さんの肩に額を預けた。
「足りるかなぁ」
腰をなぞる手と呟きにそっと見上げれば俺が吐き出した白濁をぺろりと舐める智紀さん。
「なにしてるんですか」
なに舐めてんだ、この人は。
呆れながらも、さっきの言葉の意味を悟って目を泳がせる。
その間にも白濁を塗りこめるように俺の後孔に指が触れてきた。
「んっ」
ゆっくりと指先が入り込んでくる。
立ったままの態勢のせいかそれだけでも圧迫感がいつもよりあって、それを逃すように息を長く吐き出す。
「ちーくん」
目元にキスが落ちてきて視線をあわせると、智紀さんが「俺につかまって」って言ってきて、えっと思った瞬間には「よいしょ」と横抱きにされた。
慌てて首に手をまわしたけど身動ぎする。
「たいして力ないから暴れたらだめだよ」
落としたら大変、と、服はちゃんと後で綺麗に洗うから、と白濁がきっと服に付いたんだろう、この状況で細かい気配りを見せながら智紀さんはいわゆる御姫様だっこで俺を寝室に運んだ。
「――っわ」
でもベッドへは無遠慮に放り投げられて、スプリングに小さく身体をバウンドさせているとすぐに智紀さんが俺の脚を大きく開かせて間に入ってくる。
そして一気にズボンと下着を脱がせると、いつの間に取り出したのかローションを垂らしてきた。
それを指にまとわせながらさっきよりも容赦なく後孔に指を突き立てられた。
ローションのお陰で痛みはないし――圧迫感はさっきよりも薄れ、それに、内壁をひろげるように動く指にぞくぞくと腰が震えた。
俺の身体はいつの間にこんな風になったんだろ。
ぐちゅぐちゅと水音をたたせながら、智紀さんは早々に二本目の指を追加しながら後孔を侵していく。
「……ん、っ、は」
指は的確に前立腺を狙って動いている。
さっきイったばっかりなのに、俺のは再び勃ちあがっていた。
「千裕」
だらしなくのけぞりながら与えられる快感に震えてればぐっと腰を浮かされ、指が三本になり激しく後孔を掻きまぜた。
「……な、ん……ですかっ」
半身を弄るのとはまた違う快楽。
半年前までは知らなかったのに、いまはもう十分というほどに身体に染み付いてしまってる。
「もう挿れていい?」
最初のコメントを投稿しよう!