泣き虫

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気づけば家の目の前で、泣いた後は消えていた。 家に灯りはまだついていない。 薄暗い外ではちかちか街灯が灯っているのに。 鍵を開けてただいまと声を出す。 もちろん返事はない。 なんとなく灯りをつけるのが嫌でそのまま自分の部屋に向かう。 荷物をおろしてベッドに寝転がる。 段々暗闇にも慣れてきて、外の明かりで十分部屋がわかるようになってきた。 少し目を瞑って、今日の反省をする。 だけどやっぱり友人がいなくなったことに関して、その保護者であるところの大人が許せなくて。 あの日、春休み半ば、友人に呼び出されて、告げられた残酷な事実。 それは、もう変更のきかないことだった。
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