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「おはよう。」
少し眠たそうに、お兄ちゃんが目をこすりながら、二階から降りてきた。
(ん? もしかして、アレって……。)
お兄ちゃんの片手には、何やら見覚えのある箱が。
「あっ、そうだ。奈々、これ美味しかったよ。ありがとな。」
満面の笑みで、空になった四角い箱を、私に見せるお兄ちゃん。
「拓海……。それは、奈々の本命チョコよ?」
「えっ、そうなのか? お前、好きな男(やつ)いるんだ?」
「お……お兄ちゃんには関係ないでしょ!?」
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