プロローグ

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ボクは外の世界を知らない―――…。 物心ついた頃からお家の地下室に閉じ込められ、右の足首には足枷を付け鎖に繋がれていた。 そして時々大人の男の人がたくさん降りて来て、いつもボクを蹴ったり殴ったりする。 それはとっても痛くて悲しくて、だからヤメてと泣いてお願いするのだけれど、止めて貰えた事はまだ一度もない。 気の済むまで殴られた後はボクのお口を口で塞いだり、身体中を舐め回されて男の人たちに代わる代わる犯された。 それがボクの日常、変わる事のない毎日……。 なのにそれはある日突然訪れた。 深い深い眠りから目覚めたら、何故だかボクの足首に繋がれていた鎖が途中で途切れていたんだ。 入口を見れば此方からは絶対に開かないハズの重い鉄の扉が、ほんの少しだけ開いていて深く考える余裕もなく気が付けばそこから抜け出していた―――…。
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