あらすじ

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地球温暖化で人類滅亡の危機が迫っている21世紀の地球から惑星探索船が調査のために飛び出した。本部と連絡を取りながら目ぼしい惑星に降り立ち、大気の状態や現在存在する生物など資料を集めてそれを本部に転送する。 地球上では、その資料を研究してその結果を学会で発表する。 こうやって、本部が目星をつけた惑星を観察していくうちに、今のヒトが移住するに相応しい惑星を発見する。その惑星が営む文明を隅々まで研究していく隊員の一人が、その星に住む若い女に恋をする。 ついでにその惑星人の細胞まで研究した結果では、地球人との間に生まれた子に先天性の障害が出るという。彼は他のクルーと共に実らない恋を抱えたまま次の星を探す。 老化を促す活性酸素を取り除くルームで寝ては、次の任務を遂行する生活を送るクルーには、地球上の生活の営みがズレを起こしている。 同世代は鬼籍に入りだし、ひ孫世代が現れているのに気づかずに新たな惑星を発見しては調査に乗り出した。本部で働く孫世代と連絡を取りながら指示を仰ぐクルーは、自分が地球では死んだことにされてるのに気づかずにいる。その星に関する研究結果では、地球上の中世期のようである。ヒトが住むには、酸素が薄いから光合成をする生物を増やすのが先行だという。十分な酸素量になるまでに長い時間がかかるので、移住する星としては保留という判断が出された。 自分の人生がとっくに終わってるはずの時空を超える旅をまた続ける羽目になって、惑星探索船は次の星へ向かった。次の星は、地球よりも文明が千年ほど遅い。 やっとたどり着いたのに、文明のレベルが合わなくてそのまま移住すると、先住民との摩擦が起こりかねない。自分たちが破壊者になる恐れがあるので本部の判断を待った。 やはり、その星のトップとの交渉しかないと回答を受けたクルーは、その星の女と結ばれるしかないとわかり、一人だけその星に残り、他のクルーは次の星へ出発する。
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