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僕が所属する芸能事務所には、大澤さんという社長がいて、事務所で会うと僕に話しかけてくれる。
大澤さんは、僕のことを気にかけてくれているようで、僕が俳優として独り立ちできるようにサポートするよと言ってくれる。
そんなある日、大澤さんと事務所で会ったとき、僕に仕事の話を持ちかけてくれた。
「年末公開予定の映画に、若林君を推薦したよ!」
「ありがとうございます。」
僕は、大澤さんに深々とお辞儀をした。
大澤さんは笑顔で僕に、
「若林君は、よく頑張っているから応援するよ!」
と温かい言葉をかけてくれた。
この時の僕は、また出番の少ない脇役かなと思いながらも、大澤さんの応援に恥じないように頑張ろうと思っていた。
この日から数日後、僕の担当マネージャーから映画出演が決まったから打ち合わせのために事務所に来てほしいという連絡が入った。
さっそく事務所に行くと、担当マネージャーから台本を渡された。
「これが今度出演する映画の台本です。
若林さんの役は、主役の少年を助けながら旅をする青年役です。」
さっそく台本に目を通すと、主役の少年と一緒に出演する場面が多く、台詞も多いことに驚いた。
「こんな役が僕に来るなんて、すごいですね!」
「今回は、脇役と言うより、準主役と言った方がいいかもしれません。
この映画は、若林さんを売り出す大切な映画になりそうです。
ぜひ、頑張ってください。」
「はい、がんばります。」
僕は、大澤さんとマネージャーの期待に応えることができるように頑張ろうと決意した。
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