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「ここは、どこだ……?」
黒一色だった景色に少しずつ白い色が広がっていく。
真っ白な部屋に誰かがいる……。
「ヤッホー!真司クン。さっきのゲームではお疲れ!申し訳ないけど、今から第2ゲームを始めるよー!」
「ぴのきおー!」
真司はぴのきおの姿を認めるや否や、大声を上げて走り出した。右腕を大きく振り上げて、ぴのきお目掛けてふり下ろす。
「おっと」
しかし、そんな単調な攻撃がぴのきおに当たるはずもなく、拳は虚しく空を切る。
「いきなり殴りかかってくるなんて、とんだご挨拶だなー。これだから、人間は嫌いなんだ」
真司が再び拳を構えると、ぴのきおがピシャリと声を張り上げた。
「おっと!ボクが前にチップの話をしたことをもう忘れたかい?ボクに指一本でも触れてみな。キミ、死んじゃうよ?」
放たれた拳がちょうどぴのきおの鼻先まで、あと1センチのところで停止する。
「よーしよし、いい子だね。キミもようやく学習能力が備わってきたじゃないか」
「くそっ。せっかくお前を倒すチャンスだと思ったのによ」
「おー怖い怖い。ま、死んでもいいならご自由に。もちろん触れた瞬間に死ぬけどネ」
「そんなことやってみなくちゃ分かんねーだろ」
「キミは本当に面白いね。いいよ、やってみなヨ。もしもキミがボクに指一本でも触れることが出来たら、その時はなんでも言うことを聞いてあげる」
「本当だな?」
「もちろん!ぴのきおに二言はないよ」
ぴのきおは二つ返事であっさりOKすると、真司の後方を指差した。
「ほら。そんなことよりもキミの対戦相手は既にそこにいるヨ」
背筋に冷たいものが走る。頭に血がのぼっていたせいか、周囲の警戒を完全に怠っていた。
「茶番は終わった?……待ちくたびれた」
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