第2章

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第2章

今日の狩りはいつもと違った。 ジャングルがいつになく、鎮まり返っていた。 武器はいつもの槍と斧。 デアソ(水辺の肉食獣。栄養価が高い)を狙うつもりだ。 静けさのジャングルを掻き分け、デアソの群生地へと、足を運んだ。 もう少しで水辺と言う処で、シシハハは足を止めた。 (なんだ・・・?あれは・・・?) 巨体のデアソに何かがかじりついている。 デアソ程ではないが、巨体の黒い獣。 今までに見た事がない。 (クビータ!) ここで、ジャングル中が騒がしくなった! キャキャキャキャキャ! ホホー!ホホー! 黒い獣がこちらを見た! (!笑った?) 黒い獣とシシハハが同時に走り出す! 追うのはシシハハだ! キーキーキー! ホ!ホ! ジャングルが一層騒がしくなる! 草木のトゲを巧みにかわし、シシハハは獣を追う。 槍を投げた! 命中! 獣が揉んどりうって倒れる! シシハハは獣に飛びかかり、獣の顔を覗きこんだ! 「う!」 その顔は、亡き父の顔だった! クカカカカ! 何処からか笑い声がする。 立ち上がってシシハハは辺りを見回した! 父の顔をした獣が喋った。 「次のクビータはお前だ」 獣は霧になって消えて行った。 ジャングルはシシハハを称えるように、一層騒がしくなった。 おわり。
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