2人が本棚に入れています
本棚に追加
「そういうお前はどうなんだよ?」
「え、あたしの名前?...むふ、知りたい?」
引き笑いをしながら言うと、「いや、別にそこまでは」と返さ
れた。...くっそう!
「成瀬杏子、だよ」
「...なる、せ...?...おま、まさか」
「ん、何がまさかかは良くわかんないけど...多分そのまさか
だよ。成瀬家のおじょーさまなので」
どやぁ!と寂しい胸を張るあたし。
慎は驚いて声も出ないのか、口をパクパクさせるだけだ。
今日イチで面白い顔見れたな。カメラでも持ってくるんだっ
た...。
「とゆーわけでね。とりま、早く行かなきゃなんない気がする
しさ?バイバイ、慎。またどっかで会おうねっ」
適当にヒラヒラと手を振りながら、あたしは駆け出した。
最初のコメントを投稿しよう!