第1話 自由な毎日を。

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「そういうお前はどうなんだよ?」 「え、あたしの名前?...むふ、知りたい?」 引き笑いをしながら言うと、「いや、別にそこまでは」と返さ れた。...くっそう! 「成瀬杏子、だよ」 「...なる、せ...?...おま、まさか」 「ん、何がまさかかは良くわかんないけど...多分そのまさか だよ。成瀬家のおじょーさまなので」 どやぁ!と寂しい胸を張るあたし。 慎は驚いて声も出ないのか、口をパクパクさせるだけだ。 今日イチで面白い顔見れたな。カメラでも持ってくるんだっ た...。 「とゆーわけでね。とりま、早く行かなきゃなんない気がする しさ?バイバイ、慎。またどっかで会おうねっ」 適当にヒラヒラと手を振りながら、あたしは駆け出した。
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