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そろそろそろ...と目線を上げると、黒髪をなびかせて男の子が
立っていた。同い年くらいだろうか?
えっちょっと待って状況が飲み込めない。
......この人が茶髪男を倒してくれたってことかい?
男の子は茶髪男をペイっと蹴り飛ばすと、そのまま顔を上げて
キッとこっちを睨みつけてくる。
「何ぼさっとしてんだ阿呆!早く走れ!」
「えっ!?誰のことですか阿呆って」
首を傾げていると、「お前以外に誰がいるんだよ!」と怒鳴ら
れてしまった。いや、いると思うよ!?
男の子は小さく舌打ちをすると、あたしの手首をしっかりと掴
んで走り出した。
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