第1話 自由な毎日を。

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そろそろそろ...と目線を上げると、黒髪をなびかせて男の子が 立っていた。同い年くらいだろうか? えっちょっと待って状況が飲み込めない。 ......この人が茶髪男を倒してくれたってことかい? 男の子は茶髪男をペイっと蹴り飛ばすと、そのまま顔を上げて キッとこっちを睨みつけてくる。 「何ぼさっとしてんだ阿呆!早く走れ!」 「えっ!?誰のことですか阿呆って」 首を傾げていると、「お前以外に誰がいるんだよ!」と怒鳴ら れてしまった。いや、いると思うよ!? 男の子は小さく舌打ちをすると、あたしの手首をしっかりと掴 んで走り出した。
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