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第2話 ミラ
なんでしょう…。朝です。私は死んだはずなのです。どういうことでしょう。それに…なんだかいつもより体が重い…。それに目もあまり見えません。私は視力は良いはずなのですが…。まず顔でも洗いに行きましょう。きっとボケているのです。
鏡に…ぼんやりと自分の姿が映っています…。??。
鏡に映ったのは……同僚のミラ=フランベルだった。
これで視力が悪いのも体が重いのも納得がいきました。問題は何故私がミラになっているかです。まずは眼鏡を探さなければ。彼女のことだからきっとタンスにスペアの眼鏡が山ほどあるはずです。そこから1つ頂戴しましょう。
「ミラぁ??起きたの??朝ごはんまだぁ?って、あ、そっかミラってばヒロが死んだのでめっきり元気無くしてたんだっけ。仕方ないあたしが作ってやりましょう??」
こ、こういう時の対処法は訓練では習ったことがありませんでした…。まさかミラの家に部下のベティーが居候しているとは…。しかもベティーときたら下着で寝るなんて…。彼女の上司は何を教えているのやら。……もっとちゃんと指導しておくんでした…。目のやり場に困る…。こ、ここは動揺せず冷静に返答しましょう。
「おはようベティー。そんな格好で風邪引くわよ。」
我ながら完璧な返答です。これでどうでしょう。
「み、ミラがあたしが下着でいるのに怒らない??き、貴様偽物か??」
いやそうきたか。なるほど…まぁ彼女になら私がヒロだと言っても信じてくれるでしょう。
「ベティー。私実はヒロなの。死んだのに目が覚めたらミラになっていたんだ。」
「ヒロなの…?本当に?ヒロ大佐なんですね??」
「思ったより早くわかってくれてよかっ……」
「ミラは?」
「あなたがヒロ大佐ならミラはどこ?ミラは?」
「ミラは……死んだの?」
「ミラは死んだのかと聞いてるんだよ。ねぇミラをどうしたの。ミラを…。」
私が今ミラの体にいるということはミラはどこにいったのだろう。私はベティーに何も言えなかった。
「失礼取り乱しました……そろそろ出勤です…。いきましょうヒロ大佐。」
1つ疑問を抱えることとなった。『ミラはどうなったのか。』私が今、息をしていることが一層彼女の安否を不安にさせた。
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