雪の夜は

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「良太、どこー帰るわよー」 「あっ、いた。もう直ぐ目を話すとどっかいっちゃうんだから」 この子は早見良太。活発で好奇心旺盛な私の自慢の息子だ。 「あのね、ママこの雪だるま寒そうだよ。僕のマフラー貸してあげてもいい?」 そこには3歳の良太の倍はある雪だるまがあった。木の枝で手と口、そして目の部分が石の立派な雪だるまだ。 「そうね。でも、良太のマフラーじゃあ小さすぎるからママのマフラーを巻いてあげよっか」 何故か私もその雪だるまにマフラーをかけてあげたくなった。 「はい、これでいいでしょ。帰ろ」 良太の手を引いて帰ろうとした時良太の手袋が片方ないのが分かった。 「良太。手袋は?」 「落としちゃった。」 元気過ぎてしまうのが良太の悪いところでもあり、良いところだ。でも、その笑顔でなんでも許せてしまう。 「もう、今度から気をつけてよね」
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