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葛城と話すのは楽しい。それにすごくいいやつだと思う。だから彼と友達になりたいとは思うが、やっぱり付き合うのは違うと思う。
『好き』か『嫌い』かと聞かれたら『好き』だが、その好きはloveじゃなくlikeなんだ。
だから、ちゃんと伝えないとな。
「あのさ、バレンタインデーの時の返事をまだしてなかったよな」
「………うん。でもそれはもっと僕を知ってもらってからでも………」
「いや、やっぱり今言うよ。俺は………」
「コーヒーお待たせ。遅くなっちゃって、ごめんなさいね」
「あ、いえ」
その後、何故か葛城のお母さんと3人でお茶をして、お菓子を散々いただいてから帰ってきた。
結局、告白の返事を言葉にすることはできなかった。でもたぶん葛城には伝わったと思う。表情とかに出ていたと思うから。
来週からあの元気な挨拶が聞けないのは少し残念だけど……って、何でこんな気持ちになってるんだ。
はい、やめ。
せっかくここまで来たんだから大きい本屋に寄って帰ろう。
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