514人が本棚に入れています
本棚に追加
/111ページ
それって、葛城が俺を特別に思ってくれてるって事だよな。
あれ、なんかすごく嬉しいぞ。
「俺が怒っているのに、何で幸太は笑ってるんだ?」
「そうだよな。いや、ごめんごめん」
道弥には悪いけど、やっぱり嬉しい。
「ごめんって………めっちゃ笑ってるけどな」
「ハハ、分かってるけど止められないんだ」
「じゃあ、俺が止めてやろうか?」
ニヤリと悪い笑みを浮かべた道弥が俺の頬をつねろうとした時、葛城が後ろから両頬を手で押さえてブロックした。
「ダメ。幸太君に触れていいのは俺だけだから」
「葛城、邪魔するなよ」
「邪魔じゃないよ。それに、幸太君の笑顔を守るのは僕の役目だからね」
「………聞いてて恥ずかしいぞ」
くすぐったいとは思うけど、恥ずかしいとは思わない。何でだろ?こういうの苦手だったのに。
ああ、そうか。認めるのに時間がかかったけど、俺はとっくに葛城の事が好きだったんだ。
最初のコメントを投稿しよう!