青天の霹靂

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チーズとパン粉に焼き色が付いた熱々のグラタンはとても美味しそうだ。 艶々のご飯、グラタン、ごぼうサラダを前に3人で「いただきます」をする。 まずはサラダを一口。ゴマの香ばしい香りとごぼうのシャキッとした食感、それらをマヨネーズが優しく包んでいて今まで食べたどのごぼうサラダよりも美味しい。 「ごぼうサラダってこんなに美味しかったんだ。モソモソして苦手だったんだけど、これは好きだな」 「ありがとう。美味しく作るのにはいくつかポイントがあるんだよ」 「そうなんだ。例えば?」 「そうだな。ごぼうの皮は全部むかないとか、茹ですぎないとか」 「ごぼうサラダ1つにも色々コツがあるんだな」 「そうだね。ごぼうのうま味は皮の下にあるからね」 料理って面倒だって思ってたけど、理屈が分かると面白いな。 次は……。グラタンにフォークを刺すとトロトロのホワイトソースが絡まったマカロニが出てきて、口に入れるとマカロニのやわらかさにパン粉のサクサクとチーズのトロリ感が混じって更に美味しい。 「美味しい。このホワイトソースが簡単に作れるなんて感動だ。なぁ、これでシチューも作れるのか?」 「もちろん、できるよ」
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