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そっか。食べてみたいけど、どうだろう?
転校とかしたことないから分からないけど、たぶん4月からは別の学校に通うことになるんだろうな。
人を好きになるって本当に不思議だ。葛城と話をするようになってまだ一月も経ってないのに、こんなに離れるのが辛いなんて。
美味しいご飯を食べた後、俺達は葛城の部屋に移動した。
「初デートがこんなのでごめんね。映画とか行けば良かったね」
「いや、すごく楽しかったよ。ありがとう」
葛城が料理をするのを見るのも、一緒にご飯を食べるのも本当に楽しかった。
「ねえ、………キスしてもいい?」
「えっ………」
恋人同士のデートならそういうのもありなんだろうけど、俺達は………。
「ダメかな?」
くっ………。俺よりも身長が高いのに、なんでこんなに可愛く見えてしまうんだろう。
「ダメ……ではないけど」
「じゃあ、いいよね?」
「いや、でも…………あふっ………ん………」
相変わらずキスが上手くて複雑な気持ちになる。こいつは何人の人とこんな風にキスをしてきたんだろう。
葛城の甘いキスに溶かされながらも、心の中に小さな痛みを感じた。
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