167人が本棚に入れています
本棚に追加
今日は私にとって、特別な日だ。
いや、そうなる予定だ。
瑠璃色の青空が広がり、白い雲は小さなアクセントのように浮かんでいる、そんな麗らかな春の日。
今日は私の26歳の誕生日だ。
そして、今、向かっているのは彼の家。
付き合って、約3年になる彼氏、皇侑李29歳。
私が務める会社に4年近く前に転職してきた人だ。
黒い髪は本人の性格を表すかのように真っ直ぐで、硬いかと思いきや、触るとサラサラしていて、指通りもいい。
凛々しい眉に、二重のぱっちりした目。その目はよく見ると、綺麗な琥珀色だ。
それは光を反射すると、吸い込まれそうなほど美しい色になり、ついつい見蕩れてしまう。
背は高く、一見細身に見えるが、実は筋肉質であるところも、私の心を大いに刺激してくれた。
しかも、見せるための筋肉というよりは、使うための体幹から鍛えられた筋肉というのが、より美味し……かっこいい。
最初のコメントを投稿しよう!