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「じゃあ、少し待っておいで。今、ランチの用意するから。僕の手作りで、本当に良かったの?」
「それが、良かったの! 侑李のご飯、美味しいよ。私には特別なものだもん」
「そう、それならいいんだけど」
ディナーじゃなくてランチにしてもらったのは、少しでも長くいたいから。
夜は一緒に作ってもいい。
侑李のスペシャルランチを食べて、ゆっくり映画を観たり、お話したり、なんなら愛を深めてもいいんだけど……とにかく、二人きりを満喫するつもりだ。
そして、夜には、待ちに待ったプロポーズを引き出したい。
そんな野望をおくびにも出さず、私はキッチンで効率よく動いて、料理を仕上げていくイケメンを眺めて、ホクホクと胸を温めた。
その後、程なくして侑李の料理は完成し、温もりを感じさせる木目調のダイニングテーブルで、二人向き合って、美味しいランチを食べた。
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