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残るは地面にある警官達の銃、KQはスライドが上がったままの銃を上から投げる。すると地面の銃をビリヤード玉みたくこれも弾いてしまう。
数秒の間。
男2人はお互いに目配せし、KQを避けるようにして道の端を通って逃げ出す。倒れた男を文字通り叩き起こして二人がかりで連れ去る。待てと叫びながら警官2人が銃を拾って追いかける。もう2人は残り、同じく銃を拾うもその銃口はKQへと向けられる。
「キラークイーンか? 抵抗するな。確保だ」
左右に分かれて警官が近づいてくる。
この間、三幸はもはや案山子だった。何も出来ず、何も言わない。KQと警官の間に挟まれてしまったのだ。なにができると言えるだろうか。
KQは指を差す。三幸の頭を目掛けている。
ジリジリと近づいていた警官の足が止まった。そこでKQは指す方向をすぐさま道の何もない方へと変える。なんだ、と戸惑う警官のコンマ何秒、視線が指した方向へむいてしまう。
そこでKQローブから真っ黒なブーツを穿いた足を出し、ドスン。
「わっぷっ!」
三幸は横っ飛びする勢いで蹴り倒された。
警官達は咄嗟に三幸を受け止めざるを得ない。気づけばKQの姿は遠くに。そして曲がり角に消えてしまう。
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