Third Shot : Rat 3

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 硝煙の匂いを漂わせた学生が入れば、鉄黒船高校では生徒指導室へと連行される。  ただ、三幸は自分からやってきた。隠し立てをすることはなく、弁当屋でのバイトも学校公認なのである。むしろ、黙っていることで女将に迷惑がかかると考えたのだ。  お前の店にいってるうちの生徒が火薬の匂いさせて帰ってきた。どういうことだ、と。  学校側もそれを鵜呑みにするということはなく、警察へ連絡して裏を取った。  日本とA国、同じA国であっても、そこには明確な確執があり、その中で生まれた高校。不祥事、特に銃による不祥事に対して警戒が高いと見える。  無罪放免となる頃には放課後となっていた。  1人の知人は言う。 「お前、何したんだよ」  もう1人の知人は言う。 「まさかヤベー奴らとつるんでんじゃねーの」  顔もよくわからない他人の女子は言う。 「焦げ臭い。銃とかマジないわ。コッワ」     
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