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なんにもない部屋だった。
真っ白でなにもない。
窓すらなかった。
時々、雑音が聞こえてくる。
ギィギィ。
ワンワンワン!
ピーーー・・・
安定剤で落ち着いた私の心に、雑音が、波風を立てる。
ギチャギチャギチャ。
ピーピーピー。
私は叫び出したくなる。
すると、白い服を着た人たちが、私を取り押さえにくる。
「あー!あー!あー!」
「あの音はね、あなたみたいな人たちが立ててる音なの。」
キィキィキィ!
アッアッアッ!
私はそんなはずはないと、無理やり安定剤を飲まされ眠りにつく。
キャッキャッキャッ!
クツクツクツ。
また雑音が聞こえ出す。
ああ。
私の口からも。
おわり。
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