1人が本棚に入れています
本棚に追加
青年の言葉に僕は納得し、「なるほどなぁ」と重ねて呟いた。
「じゃあ、他の人たちもこんな感じなのかな?」
「まぁ、そうだね。もちろん飛び跳ねたりする元気がある人は居ないだろうけど・・・まぁ喋れもしないなんて辛いものね」
「それは・・・そうかも」
ふぅ、とため息をつくと、白い息が空へと上り溶けていった。息もできるんだなぁ・・・。
「まぁ、別に寒くも痛くもないからいいんだけど、いつまでこうしてなきゃいけないのかな」
「どうだろう・・・。そもそも時間も止まってるからねぇ。”いつまで”っていうのがそもそもおかしくない?」
「はは、確かに」
短く笑ってはみたけれど、なんだそれ。
青年が不意に僕を覗き込む。彼の髪の色と瞳が薄い水色だということに今更気がついた。
「いやぁしかし、こんなに落ち着いた人も珍しいよ。大抵取り乱したり泣きじゃくったりが多いんだけどなぁ」
「まぁね・・・仕事柄、死っていうものは身近だったし、なんとなく覚悟もあったからかな」
「おー、殺し屋の職業病ってやつだね」
「そうだね・・。特別なりたくてなったわけじゃないんだけど」
「仕事ってそういうものなのかもね。どうして殺し屋になることになったんだい?」
最初のコメントを投稿しよう!