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「キンコモってこれかな?」
そう言ってクリックすると壮大なBGMと同時に見たことのない形の惑星。
そしてそこに浮かぶ大陸
(……1,2,3,4,5……5つか……)
と数えた。
「それですね! そしたらIDと指紋パス登録して顔写真です!」
「え? そんなの入れちゃうの?」
あまりにも厳重なロックに思わず疑問がでるが可愛いアルバイトはやさしく答えてくれる。
「課金とかする人用みたいな部分もあるんですけど、一人一アカウントを徹底してるとかってに聞きましたよ……?」
「……これは?」
「個人認証確定登録ですね。一回だけ登録店に行ったりとか、もしくは訪問登録とかでその他の必要な個人情報を登録しちゃうんですよ」
恐らく自分は目の前の少女の円らな瞳以上に目を丸くしていただろうか。
その一つ一つの要求に驚きを隠せなかったのだ。
そして過去の見聞などから鑑みて現代の若い子供たちは早いうちにネット環境に晒されて情報モラルの構築を待たずして眼前に盛られた毒を知らず知らずに呷ってしまっているのだろう。
なんということだろう……しかし男は嘆くのを止め、さらに固く決心をしたのだ。
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