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「この際、全てを自分の身に受けよう。彼女の犯した業も世界に蔓延するこの毒も自分が呷り私の手で目の前の救える人間だけでも救済しよう」と。
「ど、どうしたんですか! 毒とかありましたっけ!?」
しげしげと男のモニターを見つめている彼女の姿をみてひどく愚かな自分を後悔したのだ。
「偉人のセリフだよ。ちょっと盛り上がっちゃったから……ごめんね」
むしろ胸を張り、付き通した。
(毒を食らわば皿までというのはこういうことである。死にたい)
「店長さんさすがです……このゲームもしかしたら向いてるかもですよ!」
例え、建前でも他人に尊敬されるのはえらく久しぶりなことであることとそれがちょっとした嘘という悪が転じたためで一刻も早くプレイして発散させたいと思った。
「そう言えば田島さんもそんな確定登録までしたってことだよね……?」
「私は今流行りのゲームによるスポーツ、プレイスポーツのカード持ってたんでそれで通しちゃいました。学校で作らされるんですよ」
「あー、そっかそれは楽ちんでいいねーうん楽ちんだーハハ」
早くもおじさんには限界を迎えたと悟り、その辺の質問はしないことに決めた。
「じゃ、パパッと個人認証確定登録してきちゃうね。」
「でしたら、30分くらい時間かかると思うので、すみません。私、体流して着替えてきますね」
「……っうん。いってらっしゃい」
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