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バンド活動。
シノの両親は離婚をしていてロスに来る前は一人暮らしをしていたらしい。
ルナとは高校のクラスメイトで親しくなったと……。
「なぁ シノ
ルナとは付き合ってるのか?」
「ちょっとケビン!」
「茉莉花さん大丈夫ですよ。
そうですね。
俺はルナしか考えられないです。
でもルナは失恋忘れ中です。
なので待ってる最中ですよ。」
「こんなに男前なシノを待たせるなんてなっ」
ケビンはワインを開けて上機嫌だ。
「ルナですから。仕方ないです。
あいつ大学2年で卒業するつもりらしいし
自分の仕事も忙しいし
最近バンドやろうって言ってきたし……」
「あらっシノは淋しくないの?
ルナは忙しそうじゃない?」
「忙しいと思うんですけど俺との時間はちゃんととってくれてるから……。」
そう言うシノは真っ赤な顔をしている。
可愛らしい……こうやって話すとただの高校生だと思えた。
「ルナって仕事してるのか?」
「えっと下着や洋服のデザインをして通販サイトで販売してたり、ホテルのオーナーしてたりするみたいです。
俺もよくわからないんですけど……」
「ルナが? あのちびっ子のルナが?」
「そうですよ? アイツ変に独立心が強いんで……俺心配なんです……。」
「シノはルナを愛してるのね。
ルナを支えてあげなきゃね?」
「はいっ茉莉花さん。
俺ずっとルナと居たいですから。
今度、日本人のハヤさんのプロデュースで『ルナ』ってバンド名でデビューするんで応援して下さいね。」
高校生が趣味でバンドを楽しむのだろうと思っていたら
ホントに『ルナ』は全米デビューを果たした。
ちょうど秋の月の美しい日だった。
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