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可愛らしい女の子。
会場のライトが落ちスポットライトがステージの真ん中にあたる。
黒のタンクトップにスキニージーンズ。
ライダースーツをだらしなく羽織り、
黒の編み上げブーツを履き髪を立てたシノ。
ギターを下げている。
左手には…………
可愛らしい女の子?
赤いレースのキャミソールに黒のショートパンツ、白のノースリーブのロングシャツを羽織りシノとお揃いの黒の編み上げブーツを履いている。
首には黒のリボンが可愛らしい。
茶色いフワフワの髪はポニーテールに結われている。
細く長い手足に華奢な身体。
猫みたいに丸い瞳はブルーに輝いている。
二人は初めてのライブだというのに堂々とステージに上がった。
『ルナです!みんな楽しんで!!』
ルナの声に大歓声。
プロモーションビデオのアルバム曲を演奏する二人。
ルナのあの可愛いらしい顔と華奢な身体の
どこにこんなパワーがあるのだろうか?
どこまでも透明でスッと心に染み渡るルナの声に会場の誰もが魅了された。
ケビンもアンもジンもアンジェリカも
二人に夢中だ。
もちろん私も……。
ふと他の日本人の招待客の声が聞こえた。
「姫~」
「ミキちゃん」
「ミツキ!」
それぞれが思い思い叫んでた。
世に出てる『ルナ』の曲の全てが演奏された。
シノがマイクを持って前に出た。
「みんな、ありがとう!
楽しんでもらえた?」
「「「「うぉ~」」」」
会場の声が響き渡る。
「ありがとう!
まだ聴いてくれるか?」
「「「「「うぉ~」」」」」
悲鳴も混ざり先ほどより観客の声が大きくなる。
「コピーやオリジナル聴いてくれる?」
歓声とともに一段と大きな拍手が起こった。
ルナもマイクを手にとった。
ルナは極上の笑顔でステージを見下ろした。
「みんな……手伝ってね!」
ルナはステージを降りて日本人の招待客の手を取りステージに促した。
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