助けて~ 美加

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 わたしと唯が扉の前で揉めていると、梅さんがわたし達の前を通り、  「あらあら。唯さん美加さん仲のよろしいことで。うふふっ」なんて笑い通り過ぎようとする。  う、梅さん。た、助けてくださーいと言いたいが唯の姿なので言えない。仲なんて良くなくてその逆で、わたしこの人にいじめられていますと訴えたいよ。  わたしが梅さんの顔をじーと見つめると、  「唯さん。お部屋のお掃除ですか?」  と聞いた。梅さんは掃除中らしく、モップやらバケツ等掃除道具を持っていた。  「いいえ。違うの」とわたしは答えた。  「そうですか。では姉妹仲良く」  なんていい、にっこりと笑い会釈して行ってしまった。  
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