バレンタイン

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「苺谷会長。自分もお菓子を禁止するのは納得できません。運動部では運動後の疲れた体に甘いものを摂取するのが当たり前になってますし、文化系の部活でも頭をつかった時などは甘いものを欲しがるといいますし。何とか撤回してくださいませんか?」 金崎が祈るように懇願する。 すると、苺谷会長が大きな声で発言する。 「お菓子は禁止しちゃダメだよ!金崎くん!冗談でもお菓子は禁止って言葉使わないでよね!」 「さっきと言っていること違うんですけどぉぉおお!」 その場にいた全員がツッコむ。 なぜか怒られた金崎くんがかわいそうに思う。 会長の言っている意味が分からないので、僕はもう一度確認する。 「会長さっきチョコ禁止するって言いましたよね?それなのにお菓子は禁止しちゃダメってどういうことですか?」 「そのまんまの意味だよ。お菓子は禁止しない。だけどチョコレートは禁止ってこと!」 「なんですか。それ!?なんでチョコだけ!チョコに恨みでもあるんですか?」 すると、なぜか会長は恥ずかしがりながら、頬を紅潮させると発言するのだった。 「チョコ...は嫌いじゃないよ。むしろ、大好きだよ。だけど、だけど...じゃあ、バレンタインの日にチョコ持ってくるの禁止ぃぃいい!」 ここで、静かに会長の発言を聞いていたなつみが何かを理解したように話し始める。     
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