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「ひとつ提案があるんだけど、ちよちゃんもチョコ作って、渡してみない?普段生徒会でお世話になってる京介くんたちに作るなら、ハードル低いでしょ?」
「えっ?」
驚いた顔をする会長。
こうして、会長のバレンタイン嫌いを直すため、手作りチョコレート作戦が始まったのだった。
※
私こと江崎なつみは自宅でちよちゃんと一緒にチョコづくりを始める。
「私、お菓子なんて作ったことないよ。なつみ助けて~」
「私が教えてあげるから。頑張って作ろう?ねっ?」
「うぐぅぐっ。分かった。でも、お菓子食べるのは得意なんだけどなぁ~。作るの難しいよ。」
「う、うん。食べるのに得意とかあるんだね..」
苦笑いする私。
「湯せんするのは50℃くらいとかその微妙な温度難しい。温度高すぎてもダメなんだよね?」
「そう。うまく溶けなかったり、食べたときに舌触りが悪くなってしまうの。」
湯せんしたボウルにホワイトチョコをいれて、ゆっくりと混ぜ始める。
「それにしても、なんでストロベリーチョコ作りたいと思ったの?初心者はミルクチョコレートが多いんだけど。」
「それは私の名前が苺谷ちよ子だからだよ。だから、苺チョコ作りたかったんだよ。」
「やっぱり。なんとなくは想像してたけど、それが理由なのね。」
しばらく、するとチョコが完全に溶けた。
「できた~。」
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