嫌いだけど好きかもしれない。

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 ふーん、と興味なさそうな声が返ってきた。 聞いたんだから少しは興味を持てとも思うが、こいつとは普段からこういう感じなので全く問題はないし、私も気にしない。  ちらりとこいつを見やりながら息をつく。 「……あんたってチョコ好きだったんだっけ」 「普通に好きだが?」 「あっそー」 「お前、聞いといて興味なさすぎだろ」  そっくりそのまま返してやろうかと思ったが不毛なのでやめておく。 せっかくの美味しそうなチョコレートの前だ。 いい気分で買いたい。  ショーケースはL字型で、角を曲がってこっちは、と見ていると、こいつも何故かぴったり横についてきた。 またちらり――じろり、と見やると、目が合った。 「……視線が痛いのでカモフラージュになれ」
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