第四章:温泉街リドラン ■

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第四章:温泉街リドラン ■

 懇親会の騒ぎから一、二週間経過した頃。  破壊された大広間は侵入禁止とされ、部分的に修繕か、老朽化の進む大聖堂一帯を完全に改築するかで話は一時停止していた。  それには莫大な予算を組まなければならず、有識者を集めて会議を行う予定だが、それぞれのスケジュールが合わないままの状態。  普段滅多に使わない部屋の為に急ぐ必要も無いので、開けられた天井はロシュが塞いだ魔法の壁の効果が切れ次第、改めて代替品で塞ぐ事が決まった。  あれから懇親会の埋め合わせは落ち着き次第、参加者に謝罪と共に前より盛大に行う旨を伝えて、土産物を持たせて丁重に帰らせ、一応一件落着となる。  あれから休む間も無く後始末に回り過ぎて、ロシュとオーギュは疲れ果て、仕事に身が入らぬ状況に陥っていた。  …アストレーゼン、司聖の塔上階。  疲労困憊で、ロシュは書斎机にだらしなく突っ伏していた。いつもの事だが、同じように疲れているオーギュの目にはやたらと目に付いた。 「何ですか、みっともない」  気持ちは分かるが、あまりにもだらしないのでオーギュはロシュに注意する。 「休みたいのです。さすがに疲れましたよ」 「私も休みたいのです。疲れました」     
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