第七章:似た者同士 ■

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 指摘され、リシェは「これか」と呟く。  若干暗めの赤に変色したリシェの瞳は、ラスを捉えていた。それは、リシェの持ち味である黒い髪と白い肌にやたらと映える。 「魔法を使えるようにして貰ったんだ。そしたらこうなってしまった。治し様が無いんだ」  ただでさえ同性と思えぬ可憐な姿のくせに、特徴がまた増えてしまうと心を乱される要素が増してしまう。  今でもリシェを抱き締めて頬擦りしたくなるのに。 「くれぐれも先輩方に悪戯されたりしないで下さいよ」 「お前が言うのか?」 「…俺はいいんですっ!」  冷静なリシェのツッコミを、ラスはムキになって返した。ラスにとっては、好意を持っているんだから自分はカウントされないらしい。  リシェは一緒にしないでくれと反発する彼に圧倒され、そうかとだけ返事をした。  再び黙々と作業していると、砂利を踏み締めこちらに近付いてくる足音が聞こえてくる。 「ラス!」  木の板を重ねて釘を打ち込んでいたラスは手を止め、最近仲良くなった同僚にああ、と笑顔を見せた。 「今日は補修作業なんだ?」 「そ。やってもやっても皆ガサツですぐ傷むから困るよ。ましてや木造だしね」  聞き覚えのある声にリシェも手を止める。     
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