プロローグ☆明暗・アルフレッド 

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プロローグ☆明暗・アルフレッド 

         プロローグ☆明暗・アルフレッド  レンズに彼の蒼い瞳が拡大されて写しだされる。その中央に黒いひとみがあった。 どうやら機械の調子は良いようだ。  彼が器具の準備をしていた時、コンパートメント(個室)のドアが開き、地球からずっと同室をあてがわれていたウィル・バートンが姿を現した。 「何をしているんだ?」 ウィルの顔は陰になっていてその表情が見えなかったが、おそらく見えたとしても無表情だっただろう。質問する声には、いくぶんとげがあるようだった。 「ああ、ウィル。眼底検査の器具を用意しているところだ」 「眼底検査?なんでそんなものが必要なんだ?」 ウィルはいぶかしんでいるようだった。 たった今用意が整った。手っ取り早くウィルから検査に協力してもらおうと彼が思っていたら、ウィルは強引に彼をコンパートメントからひっぱりだした。 「いったい何なんだ?」 「船長から緊急コールだ。隕石の一種がぶつかって、船外に小さな穴があいたらしい。放っとくと後々航行に影響の出る大きさだそうだ。俺たちの区画が一番近いから修理を要請された」 「それは大変だ。じゃあ眼底検査は後回しだな」 「そうだな」     
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