第1章

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幼稚園に入園した最初の誕生日、僕の事を凄く(僕と同じ歳の妹をほっぽりだして)可愛がってくれた、隣の家の長女で、小学4年の美紀さんとデートの約束をする。 その頃の僕は、デートって言われても何の事か分からなかったけどね。 その約束に「「「ズルい!!!」」」って言って美紀さんに噛みついたのが、美紀さんの妹で僕と同じ歳の由紀と、由紀と何時も行動を共にしていた久美と彩。 一悶着あったけど、僕の姉に諭されて1対4のデートになった。 それから2年間1対4のデートが続けられたのだけど、そこに割って入って来たのが、美紀さんと由紀の妹の沙紀ちゃんと沙紀ちゃんの友達の翼ちゃん。 その年から1対6のデートになった。 小学4年になったとき転校してきた麻衣がデートに加わり、1対6が1対7に。 中学1年の時と高校1年の時、それぞれ2つ上の先輩だった咲良さんと明日香さんが加わる。 大学1年の誕生日には、就職した美紀さんと同期入社の郁恵さんが加わって、1対10のデートになったって訳。 デートって言ってもまだ学生の身、映画を見て食事をするだけだけどね。 就職している美紀さんたちがデート代を出してくれるって言ってくれたけど、特別な日のデート代くらいは僕が出さなくちゃ。 今日以外の毎月10人と1対1でデートする時は、食事代やホテル代を割り勘にして貰っているから。 今年も皆と映画を見て、好みが別れるからそこはジャンケンで決める、それからファミリーレストランで食事。 去年までと違うのは、僕も20歳でお酒が飲める事。 まだ18歳の沙紀ちゃんと翼ちゃんは、ジュースで乾杯。 初めてのお酒の所為か飲み過ぎたみたいだ。 「電車無くなっちゃったよ」 「じゃ、ホテル行こうか?」 朦朧としている僕の耳に皆の会話が入り、それに意見しようとしながら何時しか意識が無くなった。
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