チョコ集計のバイト

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やってみて思ったのは、ファンの力ってすごいなと。病室から贈ってくる人とかいますからね。不登校だった人がこの漫画きっかけで学校行くようになった、とかそういう手紙がついてたりもします。この漫画きっかけで友達できた、とかね。 彼氏、父親、職場にもそれぞれチョコを贈るけど、一番力を入れているのはこの漫画あてチョコだっていうファンもいました。そういう価値観もあるんですね。 それこそ彼氏も好きな人もいない、だからこの漫画のキャラに全力の愛をそそぐっていう人もかなりいます。 ああ、みんな何かに熱中したいのかな、と思うんです。浮かれている女どもめ!みたいに目のかたきにしていた時期が私にもあったんですが。でも、こういう漫画のキャラに熱中するというのは、それほど現実がつらいことの裏返しなのかな、とも感じたんです。 男で贈ってくるファンもいますからね。同性愛的傾向があるけど、決してそれを表に出せない、みたいなね。職場ではヲタに対する偏見が強すぎて漫画好きであることをひた隠しにしてるけど、この漫画のバレンタインデーに毎年200万使うっていうOLもいました。なんか色々考えさせられますよね。 ああみんな色々あるんだな、と知れました。だから私のバレンタインデーに対する考え方を変えてくれたこの仕事には感謝しています。 さあ、今年もこれからチョコのカウントが始まります。バレンタインデーという行事が、怒りや呪いでなく誰かの幸せでありますように。 (了)
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