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このまま知らないところまで歩いて帰れなくなったらどうしようなんて考えていると、
ニャー
再び猫の鳴き声が聞こえた。
ふと前を見ると黒猫は、数メートル先の小さな家の前で止まっていた。
ここがこの子の目的地なのだろうか。
さすがに見ず知らずの人の家にいきなり押し入ってチョコレートを渡すなんてことはできない。
「しょうがない。戻るか…」
猫がどこか素敵なところに連れていってくれるなんてそんな小説みたいなことある訳ないかと思い直し、
「バイバイ、猫くん。元気でね」
と言って踵を返そうとした時、小さな家のドアが開いた。
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